【職業】学校の先生になるには?【個別総合学習リアライズ】

塾長のひとり言

皆様こんにちは。

 

個別総合学習リアライズです。

 

今回は今までとは趣向を変えて、「学校の先生」について記事をお送りしたいと思います。

 

一般の会社員なら、履歴書送って面接して採用になる。

 

みたいな何となくのイメージがあると思うのですが、学校の先生はどうやってなるのでしょうか。

 

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それを今回は解説していきたいと思います。


学校の先生になるには?

 

ずばり、「教員免許」が必要です。

 

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注意してもらいたいのが、免許にはいくつか種類があるということです。

 

・高校の先生になりたい人⇒高等学校教諭一種免許状(教科名)
・中学の先生になりたい人⇒中学校教諭一種免許状(教科名)
・小学校の先生になりたい人⇒小学校教諭一種免許状
・幼稚園の先生になりたい人⇒幼稚園教諭一種免許状
・特別支援学校の先生になりたい人⇒特別支援学校教諭一種免許状

 

などなど、

 

他にも養護教諭一種免許状、栄養教諭一種免許状などがあり、

 

一口に「教員免許」といっても様々な種類があることが分かりますね。

 

あと大切なのは、自分の最終学歴によって免許状の種類が変わるということです。

 

上の免許状は全て「一種」です。

これは四年制大学を卒業しなければ貰うことは出来ません。

 

「免許の種類」についてまとめると

・大学院博士課程修了⇒「専修」免許状(現職の先生が昇給・昇進等の為に取る場合が多いです)
・四年制大学卒業⇒「一種」免許状(世間でよく言われる教員免許は大体これを指します)
・短期大学卒業⇒「二種」免許状(幼稚園や小学校の先生になる人が取る場合が多いです)

 

となります。

 

ちなみに、高校の先生になるのに必要な「高等学校教諭一種免許状」は「二種」が存在しませんので、短期大学では取ることは出来ません。


大学を出たら免許は勝手にもらえるの?

 

残念ながらもらえません。

 

教員免許取得までの道のりは長く、とても険しいのです。

 

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では、「高校の英語の先生になりたい人」を例に挙げて順に説明しましょう。

 

①「英語」の高等学校教諭一種免許状が取れる学部学科に進学する。

➡大学に合格して、夢の教員への道を歩み出す前に、その学部学科で本当に「英語」の教員免許が取得できるのか調べておいてください。「グローバル~」とか「国際~」などの名前でも、実は英語の免許が取得できない学部学科であることはよくある話です。免許が取れない学部でも、他学部の授業を受けて免許を取ることは一応可能ではありますが、卒業単位の2倍近い莫大な単位を取らなければならず、あまり現実的ではありません。

②在学中に教職課程の授業を履修して単位を取り続ける。

➡教員免許取得の為の授業は、実は「1年生」から始まります。大学によって多少は異なりますが、殆どの大学では、1年生から道徳教育や体育などの基礎的な教職課程の履修を課します。そして、学年が上がるにつれて徐々に実践的な授業内容になっていきます。なので、教員免許を取得したければ、4年生の最後の最後まで必要な単位を取り続けなければなりません。これがかなりキツく、私の周りでも次々と脱落していく友人達がいました。

(最初は10人以上の友人達で共に教員免許取得を目指したのですが、最後には3人しか残っていませんでした。。。)

③様々な実習をクリアし、最後の「教育実習」をクリアする。

➡教職課程は授業だけではありません。主に3年生辺りから、「養護施設実習」や「養護学校実習」等の実習が課されるようになります。期間は1~2週間程度です。そして、4年生の最後には「教育実習」を行わなければなりません。基本的には自分の母校で2~3週間ほど実習を行います。実際に教壇に立って授業をしたり、HRを行ったりして、朝から晩まで教員生活を体験します。この実習で「自分が本当に教員をやりたいのか、出来るのか」を見つめ直してもらいます。最後にその高校の先生方や校長、教頭といった管理職の方々の目の前で授業をする「研究授業」を行い、それで教育実習は終了します。

(この「研究授業」の緊張とプレッシャーは凄まじく、「教職課程最後の試練」と言っても過言ではないように思います。私も足の震えと謎の汗と50分戦った記憶が鮮明に脳に焼き付いています。)

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④大学で残った卒業に必要な単位を取ると、卒業時には教員免許が渡される。

➡教育実習が終わった後は、大学でまだいくつか必要な授業が残っています。それらの単位を全て取り切り、ようやく教職課程は修了です。卒業時に事務センターから教員免許状が渡されます。

 

おめでとうございます!ようやく教員になる資格を得ました!!

 

 

以上が教員免許取得の大体のフローチャートになります。

 

大学によって多少内容は異なりますが、概ねこのような形だと思います。

 

あと、これは本当に大切なことなのですが、

「卒業単位に教職課程の単位が加算されるかどうか」は必ず調べておいてください。

 

卒業単位が124単位だったとして、それとは別に80単位以上の教職課程の単位があります。

 

もし、教職課程の単位が卒業単位として認定されていなければ、124(卒業単位)∔80以上(教職単位)が必要になってくるので、

 

時間割もミチミチに詰まってしまい、物凄く大変です。

 

認定されていれば、教職課程に必要な単位と、学部学科での必修科目の単位を合わせて、

 

あと少し自分の好きな授業を取れば、恐らく卒業単位に届きます。

 

この違いは物凄く大きいので、事前に必ず調べておきましょうね。


さあ!先生になろう!

 

教員免許取得、おめでとうございます!

 

大学を無事に卒業したあなたは晴れて夢の教師に…そのまま自動ではなれません…

 

教員免許取得は、あくまでも学校の先生になる為の必須条件です。

本当に先生になりたければ、やはり「就活」をしなくてはなりません。

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就活の仕方は大きく分けて2通りあります。

 

①各地方・地区が行っている教員採用試験を受験し、合格する。
②私立学校が独自に行っている採用試験を受けて合格する。

 

①の場合➡ 公立学校の先生(公務員)となり、基本的には終身雇用です。ただし、転勤が何年かに一度ある場合が多く、一つの学校に定年まで長く勤める事は難しいです。なお、採用試験に不合格でも期限付き常勤講師として現場で働くことは出来ます。多くの人が現場で経験を積みながら採用試験の合格を目指しています。

②の場合➡ 私立学校の先生(会社員に近い)となり、新卒であれば、最初は殆ど非正規雇用である「常勤講師」または「非常勤講師」として1~3年の年間契約を結び、勤務していくことになります。そして何年か勤務し、正規雇用である「専任教諭」になることが出来たら、終身雇用となります。転勤は原則行わない所が多く、「専任教諭」になれば定年までその職場で働くことも出来ます。

 

よく、「学校の先生は公務員だから安定してて羨ましい」といった意見も聞きますが

 

、それはあくまでも教員採用試験に合格して公立学校で働いている先生の事です。

 

公務員なので基本的に解雇にはなりませんが、その代わり転勤があれば、その都度家族に負担がかかってしまうといった一面もあります。

 

私立学校の場合、新卒で最初から正規採用は難しく、

 

何年かは契約社員のような立ち位置で働くことになります。

 

その後に正規雇用になれればいいのですが、途中で契約が打ち切られてしまうことも珍しくなく、とても安定しているとは言い難いのです。


今日のまとめ

・教員免許にも種類が沢山ある。
・多くの単位を取り、実習を行わなければならない。
・教育実習は最後の砦。
・公立の先生と私立の先生はなり方も勤務条件も違う。

 

今回はここまでにしておきますね。

 

それではまた。

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