知らないと損する?「私立高校無償化制度」とは?

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私立高校授業料無償化制度とは?

色々ありましたが、今年も残すところ2か月と少しになりました。

新型コロナの感染者数も数字の上では徐々に落ち着きを見せてきてはいますね。

年が明けると、受験生は高校受験や大学受験のシーズンに突入します。

大学の公募推薦入試は来月11月から本格化しますが、高校受験は来年2月の私立高校入試が入試のスタートと言えるでしょう。

公立を第一志望にしている中3生もいれば、私立専願で受験する人もいると思います。

保護者の方と進路に関して面談させてもらうと、主に費用の問題で、子どもには公立に進学してもらいたいと思っている保護者様が非常に多いようです。

私は私立高校の出身で、高校の学費は奨学金を借りて通っていました。

実際、その後の返済はかなり苦しかったので、そういったご意見も非常によくわかります。

ですが、令和2年4月より、私立高校の授業料が実質無償化になったことはご存じでしょうか。

私立高校の実質無償化とは、高校などに通う生徒を対象に授業料の全部または一部を国が支援する「高等学校等就学支援金制度」を拡充し、支援の上限額を引き上げ、私立高校にかかる授業料も実質的に無償となるようしたものです。

授業料以外の施設整備費や修学旅行の積み立て金、校外学習等の費用は範囲外ですが、授業料だけでも無償になるのでしたら、ご家庭の負担は大きく減るのではないでしょうか。

今回はそんな私立高校授業料無償化についていくつかお話していこうと思います。

 

無償化の対象となる条件は?

残念ながら、希望すれば全員が授業料無償で高校に通えるというわけではありません。

主に「世帯収入」が条件となってきます。

こちらの表をご覧ください。

※支給額は、私立高校(全日制)の場合。
※子について、中学生以下は15歳以下、高校生は16~18歳、大学生は19~22歳の場合。
※給与所得以外の収入はないものとし、両親共働きの場合、両親の収入は同額として計算した場合。

出典:文部科学省 「令和2年4月から私立高校授業料実質無償化がスタート!」

 

この表に各ご家庭の収入状況を当てはめて、条件に合致すれば授業料無償化の対象となります。

例えば、両親の一方が働いていて高校生の子どもが2人いる世帯では、世帯年収640万円未満までが実質無償化の目安となり、950万円を超えると基準額の支給対象外となります。また、両親が共働きで大学生の子こども1人と高校生の子ども1人の世帯の場合、実質無償化となる目安は世帯年収740万円未満まで、1090万円を超えると基準額の支給が受けられなくなります。

 

どうすれば申請できるの?必要な物は?

基本的に毎年4月頃、学校の方から案内が届くようになっております。

入学前なのか入学後なのかは学校によって異なりますが、詳細は高校側から案内があります。

また、申請に必要な書類は一般的には「申請書類」「マイナンバーカード」です。

マインバーカードに関しては下記の表に自身の状況を当てはめて、誰の分が必要なのかご確認ください。

また、4月の段階で申請していなくても、7月頃に再度申請する機会があるようなので、常に気を配っておきましょう。

 

お金の受け取り方は?

よく勘違いされている方が多いのですが、この私立高校授業料無償化のお金は、一般的な奨学金とは違い、各ご家庭に直接入金されるわけではありません。

お金を受け取るのは主に学校側です。

学校に授業料相当の金額が支払われ、その金額を授業料の請求から相殺しているのです。

ですので、生活費やその他別の使用用途で使用することはできませんので、ご注意ください。

 

もう一つの支援制度「高校生奨学給付金」とは?

施設整備費や修学旅行の積み立て金、校外学習等の費用は授業料無償化の範囲外と言いましたが、実はそれらも支援してくれる制度があります。

それが「高校生奨学給付金」と呼ばれるものです。

これは、制服、体操服、教科書の購入費から修学旅行の積み立て金も支援してくれる制度です。

詳細はこちら(大阪府私立高等学校等奨学のための給付金について)をご覧ください。

大学ほどではないにしても、高校も様々な費用がかかるのは事実です。

こういった制度も上手に活用できれば、安心して高校生活が送れることでしょう。


 

本日はここまで。

お金の問題は進学においても切っても切れないものです。

生徒の皆さんも、ご両親にまかせっきりにするのではなく、自分でも色々と調べて情報収集を行うようにしましょうね。

 

ではまた次回。

 

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