令和3年度 大阪府公立高校入試「数学」の傾向と対策

数学

公立入試「数学」の特徴と対策

 

大阪府公立高校の入試数学はA問題(基礎)、B問題(標準)、C問題(応用)という括りで出題されます。

ABC問題共に90点満点です。

また、昨年度は新型コロナの影響で一部の単元が出題から削除されました。

その一部というのは、中学3年生で学習する内容のうち

・『図形』のうち「円周角と中心角」「三平方の定理」
・『資料の活用』

という単元です。

今年度もコロナの影響は変わらず、出題範囲に変更がありましたので、こちらの記事をご覧ください。

さて、各問題の特徴をご紹介させていただきます。

 

【A問題・・・幅広い知識は必要だが、総じて基本的な問題が多い】

 

≪特徴と対策≫

基礎的な計算問題を出題するとともに、

「数と式」、「図形」、「関数」、「資料の活用(データの活用)」の基礎的な事項についての理解を問う問題を中心に出題

数学のA問題の出題傾向としては、

大問1は「基本的な計算」

大問2は「関数」「統計」「確率」などの数量関係から図形の基本まで

大問3は「関数の利用」

大問4は「平面図形」

となっており、この出題傾向が大幅に変わることはあまりありません。

大問1の計算問題だけでも「18点」の配点があり、全体の4分の1弱を占めるところがポイントです。

計算練習を積み、しっかりと大問1で得点することが出来れば、良いスタートを切れるでしょう。

逆に、計算の精度があまり高くないと、その後の毎年のように出てくる「関数」や「確率」の問題でも取りこぼしてしまいます。

数学が苦手だと思う人は、まずは計算問題のケアレスミスを無くし、しっかり得点できる練習を積みましょう。

ケアレスミスというのは、「たまたま間違えただけ。次は大丈夫大丈夫。」と軽く流しがちですが、意識して直さないとずっと直りません。

日々の習慣のようなものなので、些細なミスほど真剣に受け止めて、「次は絶対同じミスはしない!」というくらいの気概を持ってください。

≪A問題の採用高校(普通科)≫

茨田高校、平野高校、島本高校、野崎高校、かわち野高校、福泉高校、美原高校、信太高校、泉鳥取高校、等

 

【B問題・・・取れる問題を確実に取る立ち回りが必要】

 

≪特徴と対策≫

「数と式」、「図形」、「関数」、「資料の活用(データの活用)」の基礎的・標準的な事項についての理解を問う問題を中心に出題

数学のB問題の出題傾向としては、

大問1は「数量関係」

大問2は「関数の利用」

大問3は「平面図形(証明を含む)」

大問4は「空間図形」

という形で出題される傾向にあります。

B問題は8割以上の高校で採用されている問題で、難易度としては標準レベルです。

しかし、大問4の空間図形の正答率は一部の問題で非常に低く、俗に言う「捨て問」になることがあります。

平均点は勿論、年度によって異なりますが、大体40点~50点いくかいかないかという所で推移していることを考えると、

「取る問題」と「取らなくても良い問題」を見極めて効率よく得点することが求められていると考えられます。

年によっては正答率0%に近い問題もあるため、その問題に時間を使うよりは、計算問題や関数の基本問題の見直しに時間を使う方が有意義かもしれません。

≪B問題の採用高校(普通科・一部抜粋)≫

池田高校、桜塚高校、渋谷高校、豊島高校、刀根山高校、箕面高校、茨木西高校、北摂つばさ高校、吹田高校、吹田東高校、北千里高校、山田高校、等多数

 

【C問題・・・授業・教科書の範囲から若干はみ出た知識も必要とされるレベル】

 

≪特徴と対策≫

「数と式」、「図形」、「関数」、「資料の活用(データの活用)」の標準的・発展的な事項について、数学的に処理し判断する力を問う問題を中心に出題する。

数学のC問題の出題傾向としては、

大問1は「計算」「確率」「数の性質」「関数」

大問2は「平面図形(証明含む)」

大問3は「空間図形」

というように、大問は3つで構成されています。

出題範囲はB問題と似通っているところがありますが、全体的に難易度は一回り上がっています。

2021年(昨年度)は先に述べた出題範囲の削減からか、平均点は57.1点と非常に上がりましたが、

2020年から過去5年分の平均点の推移を見てみると、

2016年 39.78点

2017年 25.74点

2018年 50.58点

2019年 52.2点

2020年 37.17点

となっており、年度によって難易度のバラツキが大きいと言えます。

また、最近は教科書の範囲から若干ですが逸脱した問題が増える傾向にあり、

今後は「整数問題」「不定方程式」等の、高校の範囲も出題されるのではないかと言われています。

教科書に載っていないわけではないのですが、がっつり演習する範囲ではないので、

C問題のトップクラスの高校を受験する人は教科書の一歩先をいく範囲まで学習する必要があると言えます。

≪C問題の採用高校≫

北野高校、豊中高校、茨木高校、春日丘高校、天王寺高校、八尾高校、泉陽高校、和泉高校、大手前高校、高津高校、四条畷高校、生野高校、三国ヶ丘高校、岸和田高校、等

 

まとめ

今回は公立入試「数学」のまとめをお送りいたしました。

「計算」「関数」「確率」「平面図形(証明も含む)」「空間図形」は入試数学の常連です。

受験生は意識的にこの単元の苦手分野を克服するようにしましょう。

また、英語と同じく、殆どの高校はB問題を採用していますので、志望校がまだ定まらないという人はB問題を視野に入れて勉強するのがおススメです。

C問題を採用しているハイレベルな高校を受ける人は、教科書の内容だけではなく、高校1年生の内容くらいまでを見越して勉強計画を立てましょう。

 

それでは今回はここまで。

また次回お会いできることを楽しみにしています。

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