あともう少し時間があれば解けたのに・・・
皆さんはこのような経験はございませんか。
受験生だけではなく、筆記試験というものを受けたことのある人は大半がこういった経験をしたことがあるのではないでしょうか。
私も昔はこういった悔しい思いをしたことはあります。
試験が終わった後、生徒さんに話を聞くと、「時間が無くて解けなかった」「あと10分あれば解けたのに」
こういう話を必ず聞きます。
果たしてどうすれば時間内に解き終わることができるでしょうか。
今回は問題を時間内に解き切るコツをお話していこうと思います。
大問毎の時間配分を考えよう
試験問題は大抵の場合、大問で構成されています。
数学なら大問1は計算問題、英語ならアクセントや発音問題が大問1に配置されている傾向があります。
皆さんは試験開始の合図の後、どうやって問題を解いていきますか。
殆どの人は大問1から順番に解いていくのではないでしょうか。
それで時間内に終わって、見直しまできちんとできるのであれば問題はありません。
ですが、時間が毎回足りなくなる人は、そこで一工夫しなければいけません。
具体的には、
・試験開始後に一通り問題に目を通し、時間がかかりそうな問題から手を付ける。
・事前に試験問題の傾向を過去問などで入念にリサーチしておく。
・1問にかける時間をあらかじめ決めておき、その時間を超えたら後で戻ってこれるようにマークだけつけて飛ばす。
こういった対策が考えられます。
例えば英語の試験でどうしても文法で時間が取られすぎてしまって、後ろの長文を落ち着いて考えられない場合、まずは時間のある内に長文を解答してしまうことがおススメです。
文法は瞬間的に正解できる問題も多いですが、長文はどうしても考える時間が多くなってしまうからです。
長文は文法やアクセントと比較すると、比較的、配点が高い傾向があり、文法で1問落としても2点で済むところが、長文なら5点くらい落とすことになってしまいます。
しかし、どうしても最初から解いていかないと落ち着かないといったタイプの人もいるでしょう。
その場合は、文法なら1問に2分以上、長文なら5分以上かけてしまったら諦めて適当にマークして次の問題を解くくらいの器量が必要になってきます。
1問に固執しすぎて時間を使いすぎると、後ろにまだまだ点が取れる問題があるのにそれらの問題を解く時間が無くなってしまうからです。
また、学校の定期テストでは難しいかもしれませんが、模試等は毎回そこまで大幅な変更はないので、事前に過去問を時間を測って解いてみましょう。
そこで、時間内に解けたかを調べ、解き切れなかった場合、本番ではどのような対策をするか考えてみましょう。
時間内に問題を解き切ることも一種の実力です。
厳しい言い方かもしれませんが、時間内に解けなかったというのは、時間が足りなかったのではなく、「実力」が足りなかったのだと認識してください。
その実力を上げるためには上記の対策のように、自分でそれなりの工夫をしなければいけませんね。
とにかくアウトプットのスピードを上げよう
時間内に問題を解き終われない大きな原因の1つはアウトプットするスピードの遅さです。
自分の頭の引き出しにある知識をその場その場の問題に合わせて引っ張り出し、的確に問題を処理するスピードが圧倒的に遅いのです。
試験終了後、解答を見てみたら、「よく考えたらこの公式・熟語知ってた・・・」みたいな思いをした経験はありませんか。
後で冷静になると解けるのに、試験中は何故か解けない。。。
どうしてこんなことが起きるのでしょうか。
答えは簡単、アウトプットの練習不足なのです。
成績を上げるには、もちろん様々な知識を頭に入れるインプットも大切です。
ですが、それと同じくらい、問題演習を通してその知識を使いこなすアウトプットの練習も大切なのです。
どちらか片方が欠けても、自分が思ったような結果は出ません。
例えば英語においては「単語・熟語・文法・語法」のアウトプットの練習が大切です。
入試において大部分を占める長文は、それら全ての知識が必要とされますので、基礎知識も無いのに焦って長文だけ演習していても効果は薄いです。
数学の公式、英単語や英熟語、日本史の用語に関しては、聞かれたら2秒以内に即答できるまでアウトプットのスピードを上げましょう。
即答できないものは覚えているのではなく、「思い出している」だけなのです。
試験中でも何でもない状況でも思い出すに時間がかかってしまうということは、試験本番の緊張感の中では更に時間がかかってしまい、結果的に時間内に解き終わらないということになってしまいます。
コツとしては、10個の知識をインプットしたら、20個の問題を解いてアウトプットの練習を重ねることです。
例えば、現在完了の単元なら、個人差はありますが、最低でも50問は問題を解いて練習する必要があると思っています。
とにかく早く正確に知識を使いこなす練習を今日からでも始めましょう。
机の上で参考書を読むこと自体は否定しませんが、参考書や単語帳を何となく読んで終わりみたいな勉強法は改めねばなりません。
教科にもよりますが、参考書は1冊あれば十分です。
少し薄めの問題集を最低でも3周はこなし、1冊が完璧になったら次の問題集に取り掛かり、ひたすらアウトプットのスピードと正確さを高めましょう。
インプットとアウトプットのバランスが秀逸に重なった時、成績は伸び始めていきます。
文字を早く書く練習をしよう
試験の時間配分の作戦も立ててるし、アウトプット重視の練習もしているのに、試験本番ではどうしても時間がギリギリもしくは足りないというそこのあなた。
文字を書くスピードはどうですか。
マーク式の試験ならまだしも、記述式の試験でゆっくり丁寧に書いていませんか。
もちろん字を丁寧に書くこと自体は非常に大切なことです。
大人になっても字が汚い人は一定数いますが、あまり印象の良いものではありません。
ですが、時間が制限された試験において物凄く丁寧に書いていては、時間内に解き終わることが難しくなってきます。
漢字の書き取り等、丁寧に書くことを求められた問題はしっかりとした字を書く必要がありますが、普段からそれくらい丁寧に時間をかけて書く必要はありません。
かといって、適当に書いていいかと言われれば、そんなこともなく、例えば小文字の”a”なのか”o”なのか、”r”なのか”v”なのか分からないような書き方では駄目です。
誰が見ても正しく読めて、なおかつ素早く書く練習が必要です。
普段から問題を解いている時に適当に字を書いてしまう人は、読める字を意識することが必要ですし、丁寧に書いているけど時間がかかるという人はある程度手を抜いてもいいので、早さを優先する練習が必要になってきます。
一番いいのは、字も綺麗で時間内にきちんと解き終わることですが、そうでないなら、普段の自分の字を一度見つめ直してみてください。
思わぬ気づきがあるかもしれません。
再三言いますが、試験である以上は「ある程度」の字は求められてきます。
自分だけが読めればいいのではなく、採点担当も含めて「誰が見ても読める字」を書く練習をしてくださいね。
答えは合っているのに字が汚くて×にされることほどしょうもないミスもありませんよ。
それでは本日はここまで。
試験時間内に解き終わることも実力の内だということをどうかお忘れなく。
また次回お会いできるのを楽しみにしております。
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